ブラジル失速 「初W杯の重圧」に押し潰された若手選手たち

公開日: 更新日:

■ピッチに入ってすぐに顔がこわばったベルナール

 原因のひとつは、後半からMFラミレスに代わって入った、FWベルナールだった。彼はハーフタイム、跳び上がらんばかりのうれしそうな表情でピッチに入って行った。しかし、彼が光ったプレーを見せたのはわずかだった。顔はこわばり、明らかに地元W杯の雰囲気に押しつぶされていた。前回大会を経験していたラミレスが前半そつのないプレーをしていたのと対照的である。ベルナールだけでなく、ネイマールたちも浮足立ち、ミスを連発した。

 94年大会の優勝メンバーのひとり、元ブラジル代表のジウマールは「ブラジルは優勝する力はあるが、若い選手たちがW杯特有のプレッシャーに慣れる必要がある」と指摘していた。もちろん、彼らも大会が進むうちにW杯の雰囲気に慣れることだろう。そうした意味では序盤戦で危うい経験をしたことは、青さの残るブラジル代表にとって良かったのかもしれない。

文・田崎健太(ノンフィクション作家)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方