二刀流希望者急増も 日ハム大谷が「球界の常識」を変える
12球団は選手の細かいデータを管理し、年俸の増減額を決めている。それでもまだアバウトというか、理屈で説明できない部分が多いのが実情らしい。しかし、二刀流選手の登場によって、投手、あるいは野手としての評価が根本的な部分から見直され、より精度の高いものに変わっていくというのだ。
■高校球児には「投手で4番」がゴロゴロいる
日本人初のメジャーリーガーで「私も二刀流だった」という村上雅則氏は、「大谷の出現は球児の意識を変える」と言ってこう続ける。
「私が南海(現ソフトバンク)時代に先発投手をやっていた時です。登板日に野村監督から、『今日はおまえが5番を打て』と言われたことがある。門田、野村、ジョーンズの最強クリーンアップの頃です。さすがに5番は無理ですといって6番を打った。私は代打で安打したり、先発した試合で3試合連続ホームランを打ったこともある。打撃は本当に好きでした。高校球児は投手で4番という者がゴロゴロいる。でも、ドラフト指名を受けてプロに入ると、投手か野手のどちらかを諦める。大谷は投手と野手を兼任し、結果を残しつつある。『私も二刀流に挑戦したい』という者は今後も出てくると思う。球団側も成功者が出ている以上、簡単に拒否するわけにはいかなくなる」