マエケン今季初完封 メジャー挑戦条件はタイトルより優勝
「久しぶりに九回のマウンドに上がって、ファンの皆さんからの歓声を浴びた。うれしかったです」
お立ち台でこう話したのが、広島の前田健太(26)だ。22日の阪神戦で今季初となる完投完封勝利。これで5年連続2ケタ勝利となる10勝目(6敗)となった。
さらに防御率2・48でリーグトップに返り咲き。勝ち星もハーラートップのメッセンジャーに1勝差の2位タイとなった。田中(現ヤンキース)が海を渡った今、「日本のエース」と呼ばれている前田。投手2冠を手にすれば、オフのメジャー挑戦は複数球団による争奪戦になること必至だ。
だが、仮に前田がタイトルを獲得したとして、その数字はどこまで価値があることやら。10勝とはいえ、その大半が弱いものイジメ。今季の広島は巨人、阪神と優勝争いを繰り広げているが、その上位2球団に勝ったのは実はこの日が初めてなのだ。残り9勝は中日、DeNAからそれぞれ3勝ずつ。ヤクルト、ロッテ、楽天から1勝ずつと、いずれもBクラスのチーム相手に荒稼ぎしているだけである。
■巨人、阪神戦は炎上