報道陣に毅然とクギ 日ハム大谷に“3年目の異変”起きた理由
トゲのある言い方ではなかったにせよ、入団3年目、20歳になった大谷の気持ちに「変化」が生じているのは容易に想像がつく。
■コーチも「やるべきこと本人が分かっている」
スポーツメディアは大谷が速い球を投げるたびに大騒ぎ。それどころか170キロ超えなどと、いま以上に球速を上げろと言わんばかりにあおっている。ワインドアップ導入騒動も、その延長線上にある。しかし、本人がステップアップする上で求めているのは球速ではない。なにより投球の精度を上げて、弱点を克服したい。勝てる投手になるのが先決で、球速は結果としてついてくればよいと思っている。
初日のブルペンでいきなりクイック投球を見せたことからも、それはよくわかる。大谷は「もともとクイックでやろうと思っていた」と事もなげに言っていたが、厚沢投手コーチは「自分がやらなければいけないことをよくわかっていると思う」と、こう言った。
「大谷のフォームはどこがとはハッキリは言えないが、走者にとって走りやすいフォーム。そうなるとクイックが重要になってくる。クイックは1.20秒で決してできないわけではないが、昨季までは、あるカウントではクイックをしないこともあった。予備動作を減らすなどして、どのカウントでもできるように意識付けをしないといけない」