「松坂はさらし者」 ソフトB佐藤コーチの指導に権藤博氏怒り
「まだ皆さんにお見せできるものではないので。きれいな形ではない。そういうのはあまり見られたくないので」
メジャーリーガーは人に努力している姿を見せない。泥にまみれる姿がある種の美徳とされる日本と違って、彼らはプロセスを見せることをよしとしない。全体練習などいかにも適当にやって、それでいて実戦ではものすごいボールを放り、ものすごい打球を放つ。そこにメジャーリーガーの強烈なプライドがある。報道陣を閉め出した松坂にその自負を感じたばかりだったから、この日のブルペンでの“騒動”が余計に気の毒である。
松坂は「平成の怪物」だ。メジャーで期待通りの数字を残せなかったのは、フォームがどうのという細かいことより、例えばブルペンでの球数さえ厳しく制限される、抑圧された練習環境に対するストレスが大きな要因だと思っている。まずは久しぶりの日本で投げたいだけ投げ、やりたいようにやって鬱憤を晴らすことから復活の道が始まると私は思っている。