静岡・栗林監督に聞く 県立進学校が野球部員集められる理由
――特待生とは違うようですが、それでも一般生徒との間に溝ができたりはしませんか。
「むしろ、理解を示してくれています。裁量枠の部員は学年ごとにまちまち。1学年に10人いることもあれば、ゼロの時もある。ウチは1学年8クラスで、そこに裁量枠をバラバラに割り振るようにしています。彼らだけで固まっていると、やはり他の生徒と溝ができてしまいますが、これだとクラスに溶け込める。こんなこともありました。ウチのエースの村木ですが、昨秋、学内の体育大会に出場することになった。その数日後に秋季県大会の決勝戦が控えていたのですが、学校行事だから出るのが当たり前。本人もそのつもりでいたら、クラスの同級生が『決勝が近いのに体育大会に出ている場合じゃないだろ! エントリー変更しろよ!』と言ってくれたんだとか。野球だけをやっている子ならば、そうは言われなかったでしょうね」