同国新鋭対決で火花 照ノ富士と逸ノ城はどこで差がついた?
かつて「青白時代」と呼ばれ、火花を散らしていたモンゴル人横綱の朝青龍と白鵬。その関係を彷彿させるのが2人の後輩である照ノ富士(23)と逸ノ城(22)だ。
その2人が激突した5月場所4日目。いきなり緊迫感が漂った。立ち合いで手をつくそぶりも見せずにじらしまくる逸ノ城。睨みつける照ノ富士に対し、逸ノ城は仕切り直しになってもまだ動かない。結局、2人がぶつかり合ったのは最初の「待ったなし!」から1分も経過していた。
これに照ノ富士は「カーッと頭に血が上った」と怒り心頭。逸ノ城の攻めをいなし、最後は上手投げで土俵外に転がすと、すでに倒れている逸ノ城の顔をダメ押し。勝ち名乗りを受ける時も憤怒の形相だった。
プライベートでは仲が良い2人も、土俵上ではライバル心を剥き出し。お坊ちゃんばかりの今の日本人力士には望むべくもない相撲の醍醐味……と言いたいところだが、この両者は周囲が期待するより早く、力量差がつきそうだ。
照ノ富士の所属は伊勢ケ浜部屋。横綱日馬富士を筆頭に、安美錦、宝富士、誉富士と計5人もの幕内力士が在籍している。稽古は質、量ともに角界随一ともいわれており、おかげで照ノ富士がメキメキと実力を伸ばしている