高速サーブに屈し錦織全仏4強ならず 全米に続き“弱点”露呈
直後にブレークに成功。4-5の第10ゲームでは、相手のこの日最速の226キロサーブを返せず、このセットも4-6で奪われたものの、凡ミスは減り息を吹き返す。
本人が中断からの再開後に「戦術を変えた」という通り、第3、第4セットは第1サーブが入りだし、ラリーではツォンガのバックにボールを集めて連取。ゲームは完全に錦織ペースとなる。
流れを引き寄せたかに見えた第5セットは、第4ゲームをブレークされ1-3。ツォンガに回り込んでのフォアをベースラインぎりぎりに打ち込まれ速攻を封じられ、最後は力で押し切られた。
■ビッグサーバーにことごとく敗戦
ハードコートに比べて赤土のクレーコートは球足が遅くなる。それでもツォンガは188センチ91キロの巨体。ボクシング元ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリに似ている大男が放つ200キロ超の重いサーブを打ち返すことは容易ではない。
178センチ68キロの錦織は、やはりビッグサーバーに弱い。昨年の全米オープン決勝では、チリッチ(198センチ・82キロ)の強烈なサーブに苦しめられ、先手を奪えずストレート負け。今年の全豪も準々決勝で230キロ超サーブのワウリンカ(183センチ・81キロ)に負けた。全豪の前には国際ブリスベン準決勝で、やはり230キロサーブのラオニッチ(196センチ・98キロ)に34本もエースを決められ逆転負けを喫している。