高速サーブに屈し錦織全仏4強ならず 全米に続き“弱点”露呈
3時間45分の激戦も最後は力負けだった。テニスの全仏オープン男子シングルス準々決勝、第5シードの錦織圭(25・世界ランク5位)は第14シードのJ・W・ツォンガ(30=フランス・同15位)にフルセットの末敗れた。
ツォンガのサービスで始まったこの試合、錦織はいきなり208キロの高速サーブで先制パンチをくらう。その後もツォンガのサーブと正確なフォア、重い球質に苦しめられゲームの主導権を握られた。第2ゲームではネットにかけるミスを連発。ツォンガに最初のブレークを許す。
過去の対戦成績は錦織の4勝1敗。優位に立つと見られていたが、「最初はほぼ風にやられた。自分の作戦が当てはまらなかった」という錦織は、その後も一方的な展開で第1セットを落とした。
「風がある中、『早く決めないと』と思って、攻め急いでしまった」という第2セットもサーブで崩され、ミスも止まらない。不甲斐ない自分への苛立ちでラケットを放り投げる、らしくない姿も見せた。
試合の流れが変わったのは2-5で迎えた第8ゲーム直前。強風により会場設備の一部が破損。ケガ人も出て、周辺の安全確認のために約40分間の中断となった。