プロが着る“あんちゃん”ウエアが日本ツアーの品位を落とす
昨年、急きょ日本オープンに出場した13年マスターズチャンピオンのアダム・スコットは最終組よりもはるかに多いギャラリーを引き連れてプレーし、日本のファンの心をつかんで帰った。一昨年の日本オープンの入場者数は雨のため月曜日までずれ込んで5日間でわずかに9139人。これは松山英樹と石川遼が欠場したからだといわれているけれど、昨年はA・スコットのおかげで2万9142人が入場した。人間的に魅力のある選手がいれば、日本だってまだまだギャラリーが入るのだ。
近年、国内ツアーのギャラリーが激減しているのはスタープレーヤーがいなくなっているからだといわれているけれど、決してそれだけが原因ではない。米国ツアーに比べたら身なりとかプレーマナーがあまりにも違いすぎるからだ。
ゴルフウエアとは思えない細身のカジュアルなパンツをはいて、ただ目立てばよいといった色彩感覚ゼロのウエアで、それでたいして名のない外国選手にころころ負けてばかりいたら、ギャラリーが減るのは当然である。
昔はゴルフ場でキャディーをやりながらプロを目指したので、立ち居振る舞いや言葉遣いにもヘッドプロ(師匠)がうるさかった。古いクラブに所属しているプロはマナーや言葉遣いについてもメンバーが厳しかった。