プロが着る“あんちゃん”ウエアが日本ツアーの品位を落とす
コラム【菅野徳雄 日本のゴルフを斬る】
アメリカのPGAツアーはティム・フィンチャム氏がコミッショナーに就任してから大きく発展してきたといわれている。
2001年、太平洋クラブ御殿場コースで開催されたワールドカップの時、来日したフィンチャム氏は次のように語っている。
「アメリカのすべてのスポーツの中でも、PGAツアーのプレーヤーは教養もあって、社会から最も高く評価されている」
たとえばメジャーリーグを見ていると、常にガムをクチャクチャやって、しきりに唾を吐く。けれどもガムを噛んだり唾を吐いたりしているツアープレーヤーは見たことがない。
プレー中の服装を見ていても、米ツアーのプレーヤーは落ち着いた色のウエアを着ている選手が多い。ジョン・デーリーのような変わり種も中にはいるけれど、一流プレーヤーは、そのまま街に出てもまったく違和感のないセンスのよい地味なウエアで試合をしている。22歳のジョーダン・スピースはいつでもグレー系の落ち着いたウエアで、プレーのマナーも見事なものだ。