熱血指導に部員からの反発は? 大阪偕星・山本監督に聞いた
――それで本当に解決するのですか。
「(厳しい顔つきで)話していくうちに、最後は子供たちの方が何も言えなくなってしまうんです。そりゃ、正論を言っているのはこっちですから。そもそも、子供たちがそうなってしまったのは周囲の大人たちが真正面から彼らと付き合わず、見て見ぬふりをしてきたからです」
■「子供はシビアな目で大人の世界を見ている」
――朝4時に寮生の弁当を作るため、寮の食堂に泊まっていたそうですが。
「僕は倉敷からの単身赴任。就任当初は寮が小さかったので、子供らの部屋を割り当てたら僕の部屋がなかったんですよ(笑い)。それで仕方なく、食堂に布団を敷いて寝ていました」
――監督は英語教師ですが、睡眠時間が2、3時間の時もあるとか。授業中に寝そうになったことはありませんか。
「そこはもう、自分との闘いです。もし、そこでウトウトしてしまったら、子供たちは私の指導に何も思わなくなってしまいます。でも、僕も苦しい、つらい中で仕事をしているからこそ、子供たちも『先生』と心から呼んでくれるんです。(険しい顔で)もちろん、どんなに疲れていても、授業中に教師が寝るなんてことはありえませんが」