経営者が逃げれば紙クズ同然 「ゴルフ会員権」制度は崩壊寸前

公開日: 更新日:

 このところ相次いでゴルフ場が潰れている。その昔、男子プロテスト会場にもなった下田CC(静岡)はコロコロと経営者が代わり、今年2月でコースは閉鎖。現在は電話もつながらない状態だ。ルーセントCC(新潟)はインターネット公売にかけられたが、入札者は現れず、コースは荒れ放題。またゴルフ場事業から撤退、閉鎖するコースもある。ひぐち時津CC(長崎)、滑石ゴルフ場(同)、月夜野CC(群馬)、ローズベイCC(同)はメガソーラー施設に姿を変えるという。

 下田CCのように突然、経営者に逃げられたら、高いカネを出して会員権を購入したメンバーはどうなるのか。会員権業者がこう言う。

「下田CCに関しては、すでにプレーも会員権の売買もできない状態です。当然、会員権の値はつかず、売ろうにも売却できません。仮に経営危機に陥り、民事再生法の下でプレーできるコースであっても、クレジットカードは使えず、現金払いのみとなり、裁判所がその現金を差し押さえます。まずは債権者の話し合いが行われ、分捕り合戦が始まります。管財人を立てて債権者に資産を配分することになりますが、乗用カートや電磁誘導の設備投資をしたなど、債権額の大きい債権者から配分していきます。当然、資産には限りがありますので、メンバーに会員権の払い戻しは困難で、もう紙クズ同然です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」