国際陸連新人賞サニブラウン心配 薬物マフィアがアジア狙う
日本を代表するスプリンターが世界に認められた。
ガーナ人を父に持つサニブラウン・ハキーム(16、東京・城西高)が26日、国際陸連の年間表彰で「ライジングスター・アワード」(新人賞に相当)に選ばれた。
サニブラウンは今年7月の世界ユース選手権(コロンビア・カリ)で100メートル(10秒28)、200メートル(20秒34)とも大会新で優勝。8月の世界選手権は日本史上最年少で出場し、200メートルで準決勝進出を果たした。日本陸連によれば、日本選手の受賞は初めてのことだ。
05年に創設された同賞の受賞者は05年のハリー・アイキネス・アリーティー(英国=14年欧州選手権男子100メートル銅)、06年世界ジュニア円盤投げ、砲丸投げ金で後にNFLベンガルズに入団したマーガス・ハント(エストニア)らがいる。20年東京五輪の星と期待されるサニブラウンは前途洋々だが、同時に不安も尽きない。
禁止薬物の売買を手掛ける欧州マフィアの餌食にされかねないからだ。ここにきてロシア陸連による組織的なドーピングが発覚し、欧州各国の警察が禁止薬物の入手ルートの解明に躍起になっている。