定着するのか “生みの親”が語る「プロ野球三軍制」の実態
このオフ、巨人は三軍を新設した。阪神の掛布二軍監督も、三軍制の必要性を球団に訴えるという。今季まで、選手育成を目的とした三軍を保持していた球団はソフトバンク(SB)だけである。SBは来春までに、福岡県筑後市にファームの本拠地球場およびその他関連施設の「HAWKSベースボールパーク筑後」を完成させ、これまで以上に選手育成に力を注ぐ。同球団の三軍制の生みの親は、昨年までソフトバンクの球団役員だった小林至氏(47=江戸川大教授)だ。小林氏に三軍制の意義や運営等について聞いた。
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――SBはどうして三軍をつくったのですか。
「二軍は一軍の調整も兼ねていて、育成には不十分です。若手に試合経験を積ませるには、三軍以下はもともと必要でした。その足かせとなっていた人数枠が、05年から育成選手制度が導入されたことで緩和された。こうした環境下、ホークスは、よりよいチームづくりを積極的にやっていこうと、王会長の指導のもと、2010年オフから三軍制に踏み切ったのです」
――対戦相手はどんなチームですか。