青学“完全連覇”に大騒ぎも…箱根駅伝栄えてマラソン滅ぶ

公開日: 更新日:

 毎年のことだが、現状を直視すればこの賑わいはむなしいばかりだ。

 第92回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は、青山学院大が10時間53分25秒で2年連続の総合優勝を果たした。1区から一度も首位を譲らない完全優勝は、1977年の日本体育大以来、39年ぶりのこと。4日発売のスポーツ紙はどれも「青学完全優勝、2連覇」をデカデカと報じていた。

 しかし、圧倒的な強さを見せた青学大の選手から20年東京五輪の有望選手が出てくるかといえば、話は別だ。

 例えば、男子1万メートルの日本記録は昨年11月に村山紘太(旭化成=城西大OB)が14年ぶりに更新した27分29秒69。これはロンドン五輪金のモハメド・ファラー(27分30秒42=英国)より速い時計だが、ファラーの自己ベストは26分46秒57。金を狙う連中によるタイム度外視の牽制レースに加わるためには、27分前後の時計がなければ無理だ。実際、08年北京五輪1万メートルの3個のメダルは、27分01秒から04秒の争いだった。

■「2時間7分台」でさえ4人

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

  3. 3
    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

  4. 4
    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  1. 6
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

  2. 7
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  3. 8
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 9
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  5. 10
    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ

    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ