フィギュア欧州選手権 ロシア女子に「薬物問題」飛び火も
日本勢に立ちはだかるのは間違いない。
フィギュアスケートの欧州選手権(スロバキア・ブラチスラバ)で女子ショートプログラム(SP)が行われ、15年のグランプリ・ファイナル覇者エフゲニア・メドベデワ(16)が72.55点でトップに立った。15年世界選手権銅のエレーナ・ラジオノワ(17)が70.96点で2位、アンナ・ポゴリラヤ(17)が63.81点で3位に入った。昨季の世界チャンピオンで、欧州女王のエリザベータ・トゥクタミシェワ(19)を故障で欠きながら、ロシア勢がSPで上位を独占した。
29日(現地時間)のフリースケーティングでは初の欧州チャンピオンの座を狙うメドベデワは「いつもより少し緊張したけど、自分の思い通りの滑りができて良かった」と初日を振り返った。
上位に入った3人はいずれも国際舞台で実績を残している。実力通りの順当な結果とはいえ、気がかりなのはドーピング問題。好発進したロシア勢にも疑惑の目が向けられる可能性があるからだ。
ロシア陸連による組織的ドーピングが、同国の他競技のアスリートにも飛び火しているからだ。ここにきて、陸上以外の選手の関与もささやかれている。米国の元五輪選手が国際オリンピック委員会(IOC)、世界反ドーピング機関(WADA)に対して「不正がロシア全体に蔓延しているのは明白。一つの競技だけではない」と調査拡大を求める書簡を送ったばかりだ。
もっとも、フィギュアスケートの選手が禁止薬物を使用して演技力の格段の向上が見込める保証などないが……。