日本初参戦で即V 韓国人プロに席巻許す男子ツアーの惨状
男子ツアーは今季4戦で韓国人プロが3勝。まさに女子ツアー同様に“ひさしを貸して母屋を取られる”状態だ。
■必死さが伝わらない
ゴルフ評論家の菅野徳雄氏が、「負けて心底悔しがっている日本人プロはどれぐらいいるだろうか?」とこう言う。
「そこそこ賞金を稼げばいいというサラリーマンプロばかりで、何が何でも勝ちたいという必死さが、日本人プロから伝わってこない。これでは男子ツアーの人気が上がらず、勝てないのも当然です。いつの時代にもツアーを牽引する強いプロがいた。日本にゴルフブームを起こした中村寅吉に始まり、和製ビッグ3、AONと続いたのに、その後がいない。一言でいえば、練習不足。かつてN・ファルドが“日本人はスイングがよくない”と指摘したが、その時と何も変わっていない。その点、韓国ではジュニア時代からゴルフの基本を徹底的に叩き込まれて、ゴルフ教育システムが一貫している。日本人プロはベースとなるものを教わらずにプロになっている、マネジメント以前の問題で、狙ったポジションにボールを飛ばせない。世界レベルから見れば、プロ資格すら認められない。負けたら、もっと悔しがって練習を死に物狂いでやらないとダメです」
趙は徴兵で2年間特殊部隊に所属していた。ヘリコプターからパラシュート降下する時には「訓練ではもう飛ぶしかないというところまで追い込まれる。それに比べると、(ゴルフで)緊張したり、慌てることがない」と言った。ヤワな日本人プロはハナからくみしやすかったのだ。