甲子園はもう決まり? 急成長の早実・清宮に吹く“追い風”
清宮フィーバーのおかげで、昨夏の甲子園の観客動員数は86万2000人。55校が出場した記念大会を除けば、過去24年間で最高の数字だった。
そんなフィーバーから1年。今年も似たムードが漂っている。昨夏は都立校と肩慣らしをしながら、8強まで私立と対戦しない組み合わせ。今年も対戦相手に恵まれた。早実OBがこう言ってほくそ笑む。
「第1シードの東海大菅生と第3シードの日大三の強敵2校が逆のブロックなので、決勝まで当たらない。早実はノーシードで2回戦から登場といっても、周辺にいるシード2校はいずれも昨夏に勝っている格下。そこへいくと日大三なんて初戦の3回戦で西東京勢で唯一、昨秋の都大会8強入りの佼成学園と対戦しそうな激戦区ですからね」
試合会場に恵まれるとの情報もあった。東京都高野連は組み合わせが決まる前に2、3回戦から神宮球場を使用する可能性を示唆。それもこれも清宮フィーバー対策なのは明らかだ。
例えば神宮で行われた昨夏の西東京大会の決勝戦。早実は八回に5点差を大逆転、東海大菅生のエース勝俣が突如、制球を乱したことが原因だった。逆転劇を見守った都高野連関係者は「(8点取った)八回は球場中が早実を応援していて鳥肌が立った。勝俣君の投球がボールになるだけでまるで地鳴りのようで。高野連に長くいるけど予選では初めての体験。甲子園でも清宮君には盛り上げてもらいたい」と喜々として話していた。