引退か? 現役続行か? ボルトの態度が煮え切らないワケ
3大会連続3冠達成に注目が集まる陸上男子短距離のウサイン・ボルト(29=ジャマイカ)。
27日(現地時間)には世界中のメディアが見守る中、リオデジャネイロの国際空港に到着。今後は現地のトレーニング施設で調整し、8月13日の100メートル予選に備える。
今月上旬の五輪選考会を兼ねたジャマイカ選手権は左ふくらはぎを痛めて欠場。五輪出場を不安視されたが、22日のダイヤモンドリーグ第10戦(ロンドン)の200メートルで優勝(19秒89)し、復調をアピールした。リオでは100メートル、200メートルの個人種目に加えて、400メートルリレーの3冠を視野に入れ「世界新は200メートルで狙いたい」と自身の持つ19秒19の記録更新を目指すとしている。
左足の状態が芳しくないこともあり、リオを最後に現役引退も囁かれる。本人は去就に関して「東京五輪まで続けたい」「リオを最後にしたい」などと二転三転。英サッカーのマンチェスターユナイテッド入団までぶち上げた。
態度が煮え切らないのは、リオ五輪後に大半のスポンサー企業との契約が切れるためだといわれる。年間900万ドル(約9億4000万円)とみられる巨額契約を交わすスポーツ用品メーカーからは引退後も商品開発アドバイザーへの就任を確約されているとはいえ、現役を退けば、その他の企業からは再契約を見送られる可能性もある。リオで記録更新を果たせば、引退後も商品価値が下落することはない。
進退の決断は、リオでの記録次第ということになりそうだ。