あの全米準Vから2年…錦織圭“足踏み”状態は何が原因か
壁を破れない状態が続いている。
錦織圭(26=世界ランク7位)が14年の全米オープン決勝戦で日本中を沸かせてから、はや2年が経つ。13年末に11位だった世界ランクは、同年末にマイケル・チャンをコーチに招聘して、一時は4位まで上がったものの、4大大会のファイナルは14年の全米が最後。マスターズ1000の優勝さえ実現していない。
実力が違うと言えばそれまでだが、同ランク2位のA・マレー(29=英国)は今年6月、元世界1位のI・レンドルとの師弟関係を2年ぶりに復活させて、すぐに全英に勝ち、五輪も連覇した。マレーの4大大会制覇は13年全英以来、3年ぶりだった。
「レンドルをチームの一員に再加入させた目的は、もちろん打倒ジョコビッチと世界ランク1位の座を奪取すること。マレーは14年3月にレンドルとの師弟関係を終えた後、元世界1位の女性コーチ、モレスモに指導を受けてきた。その間ジョコを倒すことはできず、今年の全豪も決勝で敗れ5月に決別した。皮肉なことにジョコは6月の全仏でもマレーに勝ち、史上8人目となる生涯グランドスラムを達成。マレーは全仏でジョコに負けた直後にレンドルをコーチに呼ぶと、これまで以上にフォアハンドがよくなり攻撃的なプレーが増えた。マレーに限らず、自分の状態や目標、方針転換、新たな課題が見つかるなどの理由でコーチを代える選手は珍しくない」(テニスライター)