“投壊”侍ジャパンに待望論 「上原守護神」を阻む複雑事情

公開日: 更新日:

 侍ジャパンの投手陣は、強化試合4試合で7、4、8、10失点とよく打たれた。

 8人の先発候補が4戦で31安打23失点と崩れたが、抑えだって不安である。小久保監督はクローザーを固定せずに臨機応変に投手を起用したが、どうもピリッとしない。1戦目の最終回のマウンドに上がった山崎康(DeNA)は3失点。3戦目の九回に登板した大瀬良(広島)も2点差をひっくり返され、こちらも3点を失った。これが本大会なら目も当てられない。日本人メジャーリーガー待望論が噴出するのも当然だ。

 小久保監督だって分かっている。レッドソックスからFAとなっている上原浩治(41)、ドジャース前田健太(28)、ヤンキース・田中将大(28)、アストロズ・青木宣親(34)の4人を軸に招集を検討しているという。スポーツマスコミは、まるで全員が出場するかのように報じているが、前回大会はイチローをはじめ、ダルビッシュら日本人メジャーリーガーが全員辞退した。さるMLB関係者は「今回も出場は厳しいでしょう」とこう続ける。

「ドジャース、ヤンキースGMの『出場は選手の意思次第』のようなコメントは、リップサービス、建前と見ていい。実際はマー君がヤンキースと7年総額161億円の大型契約を結んでいて、肩、肘に不安があるマエケンは終盤、思うような投球ができなかった。こんな選手に対してメジャー球団はかなりシビア。ケガでもされたら困るので、辞退するようにプレッシャーをかける。現実問題として小久保監督は、マー君とマエケン、チームが替わって移籍1年目の青木の招集は難しいと感じている。抑え候補のベテラン上原は本人が前向きなようで、小久保監督も手応えを感じているともっぱらですが、現状で来季の所属球団は未定。出場の可否は所属先の意向にかかっているわけで、仮にレッドソックスに残留しても、戦力とみられている選手ほど出場は難しい。結局、前回同様にメジャー勢は誰も参加できない可能性が高そうなのです」

 守護神は上原で決まりなどと、アテにし過ぎない方が良さそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した