侍Jを牽引 青木宣親“メジャー仕込み”のリーダーシップ

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■「個人からチームの視点に」

 古巣のヤクルト関係者は、そんな青木の姿に変化を感じている。この日、東京ドームに視察に訪れた小川淳司シニアディレクター(SD)がその一人だ。

 小川SDは昨年と一昨年、助っ人獲得調査のために米球界を視察した際、青木と会食している。

「一番印象に残っているのは、ジャイアンツ時代の話でした」と、小川SDがこう言った。

「青木は『ジャイアンツというチームは個々の選手が俺が俺がと前に出過ぎることなく、個の力をチームの力に変える、チームで戦っていくところに強さがあると思うんです』と言っていました。ヤクルト時代、選手と指導者という立場で接している時は、どちらかというと打撃のことだったり、個人の話が中心で、チームについての話をすることはあまりなかったように思う。チームとしてあるべき姿というか、チームという『視点』から話す姿に変化を感じました」

 青木は一昨年、サンフランシスコ・ジャイアンツでプレーした。開幕から9試合連続安打を放つなど序盤は好調を維持したが、6月下旬に死球を受けて右足腓骨を骨折。復帰後には頭部死球を受けたこともあり、芳しい成績は挙げられなかったものの、野球人として得たものは大きかったようだ。

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