10球団を呼びつけた面談目的は行きたくないところの淘汰
「30分が過ぎましたのでこれで……」
ある球団のスカウトは、育成や施設に関する説明の最中に清宮サイドから面談終了を告げられ、重苦しい気持ちで部屋を後にした。
清宮幸太郎とプロ10球団が早実高で面談を行ったのは、10月2日。清宮側は、本人、父・克幸氏、母・幸世氏、国定貴之野球部長が出席した。
「どのように選手を育成しているのか? 寮や二軍の施設はどうなっているのか?」
克幸氏がリードして、くだんの球団に質問をぶつけた。その球団は、育成に問題点を抱えていた。過去に1位指名した野手も伸び悩んでいる。克幸氏はそうした育成面の不安をスカウトにぶつけたのだろう。
前出のスカウトは額に汗がにじんだ。育成面の説明はもちろん、1位で指名する気持ちを誠心誠意伝えようとしたが、話の途中で冷水を浴びせられた形になった。「ウチには来たくないのではないか」と思わざるを得なかったという。
■西武は少なくとも1時間