10球団を呼びつけた面談目的は行きたくないところの淘汰
たとえば、吉田スカウト部長ら3人で面談に臨んだDeNAは、清宮自ら、今や「日本の4番」に成長した筒香嘉智の成長過程について質問している。面談に参加したあるセ球団の編成幹部は、「筒香以外にも吉田正尚(オリックス)ら清宮と同じ左の長距離打者の育成過程について、関心が高いようだ」と明かした上で、こう言った。
「球団によって面談の対応に温度差がある。事前に面談時間は『30分』と決められていたが、時間通りで終わった球団がある一方、渡辺久信SDら4人態勢で臨んだ西武は少なくとも1時間は部屋から出てこなかったそうだ。社外秘の育成プログラムを持参したとはいえ、他球団もそういう資料は持ち込んでいる。清宮側から決して、『おたくは指名しないでくれ』といった直接的なアプローチはなかったものの、面談での清宮サイドの反応を見て、『ウチが指名したら入団を拒否されるのではないか』と感じた球団もある」
清宮はプロ入りを表明した際に、報道陣から「全球団OKなのか」と質問され、「自分を厳しく指導してくれて、成長させていただける球団に行きたい」と答えた。決して、「12球団OK」とは明言していない。