5勝目ならず…ヤンキース田中“エース復権”に足りないもの
ヤンキース・田中将大(29)が9日(日本時間10日)のレッドソックス戦に登板。ア・リーグ東地区で同率の首位に立つ宿敵相手に5回3分の1を2本塁打含む8安打4失点。勝利投手の権利を持って降板したが、リリーフ投手が打ち込まれて5勝目(2敗)はならなかった。
田中は、レッドソックスの強力打線相手に丁寧な投球を披露。この試合の前までで、打率(3割6分)、本塁打(13)と2冠のベッツに対しては徹底した低めへの攻めで仕事をさせない。
メジャーを代表するリードオフマンを完璧に封じ込めたが、後続に手痛い一発を許す。
2点リードで迎えた五回だった。先頭のベッツを投ゴロに仕留めたが、続くベニンテンディに甘く入った変化球を右翼席に叩き込まれ、この日2発目を浴びる。ベニンテンディは今季ここまでわずか1本塁打で、好打者が揃うレッドソックス打線の中では非力の選手だ。明らかに田中の失投である。
今季の田中は依然として被本塁打(8)が多い上に、勝負どころでの制球ミスから打ち込まれるケースが目立つ。100球に達する前に降板を告げられているのは、ブーン監督の田中への評価を物語っている。