ビジネス化の実現遠く…アマチュアリズムと補助金の高い壁

公開日: 更新日:

 14年間で約108億ドル(約1兆2630億円)――。この数字は、全米大学体育協会(NCAA)が、テレビ局と結んだマーチマッドネスの放映権料(2011年からの総額=年間平均902億円)だ。

 参考までに、米大リーグのそれは年間1500億~1600億円程度。16年の夏、日本のJリーグが、イギリスの「ダ・ゾーン社」と10年で2100億円(年間平均210億円)の破格の契約を結び話題になったが、米大学スポーツの放映権料は軽くそれをしのぐ。およそ4・3倍。大学スポーツがビジネスとして成り立っていることを如実に物語る数字ではないか。

 米国スポーツ事情に詳しいスポーツジャーナリストの友成那智氏が言う。

「さすがに、最近はカレッジスポーツにカネがかかり過ぎと問題になってはいますが、米国の大学スポーツがビジネスとして成り立っているのは周知の事実。テレビ局が高額の放映権料を払うのもペイできるからこそ。たとえば、バスケット。毎年、2~4月に全米ナンバーワンを決める男子の大学選手権がありますが、この人気はスゴイ。ラジオでは必ず地元のカレッジの試合結果を読み上げ、聴取者は一喜一憂します。トーナメントで地元大が勝ち上がればテレビにかじりつく。賭けの対象にもなっていて、まさしく、“マーチ・マッドネス=3月の熱狂”です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 2

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3

    キムタクが迫られる「主役の座」からの退場…盟友からも“二番手”降格を提言される異例の事態

  4. 4

    神田正輝「旅サラダ」“有終の美”前に拒絶態度は変わらず…沙也加さん元カレ舞台中止で復帰は絶望的

  5. 5

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  1. 6

    「朝だ!生です旅サラダ」司会27年半ついに降板…神田正輝が描く引退後の“終活”プラン

  2. 7

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 8

    『SHOGUN 将軍』快挙に木村拓哉の悔恨…『未来への10カウント』出演で大チャンスを棒に

  4. 9

    「SHOGUN 将軍」エミー賞18冠で真田広之が渡辺謙をついに凌駕 「英語力」「謙虚さ」が生んだ逆転劇

  5. 10

    大谷に懸念される「エポックメーキングの反動」…イチロー、カブレラもポストシーズンで苦しんだ