13勝で大関昇進確実に 栃ノ心「覚醒」の秘密を親方衆語る

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■さらに上を目指したいという意欲

 一方、春日野部屋の部屋付きである三保ケ関親方(元前頭栃栄)は、栃ノ心にある変化を見て取っている。

「大きく変わったのは、稽古への取り組み。ケガ(2013年の右ヒザ前十字靱帯断裂)から復帰後です。大ケガだったので、師匠から『治るまで絶対に稽古をするな』と言われていた。普通、稽古を毎日やってると休みたくなるけど、長く休むと不思議なもので、稽古がしたくてたまらなくなる。その後はむしろ、師匠からストップがかかるくらい、稽古に励むようになった」

 そこにきて、1月場所の優勝だ。

「昔の栃ノ心は幕内にいるだけで満足していた面もあった。母国ジョージアは日本に比べて、物価が安く、なんでもゼロが1つ少ないといわれるほど。平幕でも十分な稼ぎだったわけです。それが優勝したことで、さらに上を目指したい、と欲が出てきた。今では痛い、かゆいは一切言わず、ちょっと体調が悪そうなときも私が、『大丈夫か? 言いにくいなら、オレから師匠に報告しようか?』と聞くと、『やめてください! 稽古させてもらえなくなっちゃいます!』ですからね」(三保ケ関親方)

 朝稽古では腫れ上がった右手首をかざし、「見て見て! シュークリームみたいでしょ」とジョークを飛ばすなど、ちゃめっ気もある栃ノ心。大関としても期待できそうだ。

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