サイクル安打に打率首位も 中日平田は年俸大幅アップなし

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「本当はいけないことですが、最後の打席が回って来る前は守備の時から打撃のことばかり考えていました」

 中日平田良介(30)が、16日のDeNA戦で史上68人目(73回目)のサイクル安打を達成。試合後はマイクの前でもファンを沸かせた。

 一回の第1打席で先頭打者アーチを左中間スタンドに運ぶと、2打席連続の二塁打の後にライトへの三塁打で「リーチ」をかけ、第5打席の左前打で「完結」させた。

 16年にFA権を取得した際にはヤクルト移籍も噂されたが、年俸1億2000万円の5年契約で残留。同年は9月に右肩痛で戦列を離れ、118試合で打率.248、14本塁打、73打点という成績でも、7000万円から5年6億円ベースの大型契約を結んだ。

 当時この契約は「年俸変動制」とも報じられたが、昨年は右膝の故障で66試合、.244、6本塁打、29打点という不甲斐ない成績で終わりながら今年の年俸は据え置かれた。

 あるOBが言う。

「13年オフに落合元監督がGMに就任以降、野球協約の減額制限を超える選手が何人も出た。1億9000万円から、2500万円前後を提示された井端は怒って退団し、巨人に移籍した。けれども、落合GMの退任が決まってから球団の方針が変わった。ダメな時でも減額しない代わりに、成績が良くてもアップは抑えるということ。平田は今年『(初の)タイトルが欲しい。目標は100打点』と言った。現在42打点なので目標達成は厳しいものの、打率・333はセの打率トップ。首位打者を狙える位置にいる。とはいえ、たとえタイトルを取っても年俸が大幅アップすることはないだろう」

 安定感のある年俸変動制というのも善し悪しか。

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