ブラジル出身の日系3世 魁聖一郎は霜降り牛に難儀していた
「まず、気候の違い。ブラジル生まれだから夏場は強いけど、冬は『寒い。全然ダメ』と凍えていた。食事も普通の日本食は大丈夫でも、当初は肉の脂が大の苦手。南米では肉と言えば赤身なので、サシの入った霜降り牛は気持ち悪くて食べられなかった。先代友綱親方(元関脇魁輝)が好物だった豚足を食べさせられたときも、『ブヨブヨでドゥルドゥル。気持ち悪い』と難儀していた。今はすっかり慣れたようで、『肉は脂が乗っていないとダメです』なんて話しています」(前出のタニマチ筋)
性格は温厚でのんびり屋。外国人力士にしては珍しく、入門以降、騒動を起こしたことがない。その性格が相撲にも出ているのか、負けてもあまり悔しがらない。そんな性格に加えて、相撲も力任せで技はイマイチ。白鵬、鶴竜、稀勢の里の3横綱に全戦全敗なのは、仕方がないのかもしれない。
▽かいせい・いちろう
●本名は菅野リカルド
●1986年12月、ブラジル・サンパウロ州出身
●195センチ、207キロ
●最高位は東関脇
●好物はコーラとラーメン