川崎憲次郎氏が振り返る Rソックスオーナーから直筆の手紙

公開日: 更新日:

「『巨人を倒してほしい』という一言が決定打でした。12月に入る頃、携帯電話に星野さんから電話がかかってきて、そのとき決めかねていた気持ちが固まった。当時は、子供も生まれたばかりで、アメリカに行くなら家族と一緒にと思っていた。海外で子育てとなると不慣れなことも多い。ボク自身は子供を英語ペラペラにさせたかったんですけど(笑い)」

 巨人戦26勝の右腕は中日と年俸2億円の4年契約(4年目はオプション)を結ぶ。しかし、3年間で登板はゼロ。移籍1年目のオープン戦で右肩を痛めたためだ。4年目の04年、落合新監督から開幕投手に指名されるも二回で降板。引退試合を含め、中日での登板はわずか3度だった。

「1週間、寝ずに考えて決めたこと。中日へ行った悔いは全くありませんでした」

 今は権利取得のタイミングで所属球団が慰留する、いわゆる「下交渉」が一般的となっている。が、「ヤクルトはなかった」と川崎氏。

「当時の若松(勉)監督に『球団から話はあったか?』と聞かれ、『いや、ないです』と答えたとき、さすがの監督も焦っていました(笑い)」

【連載】FA経験者が語る 苦悩と葛藤の7日間

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」