引退後モンゴルにも居場所なく…貴ノ岩に格闘技界が熱視線
冬巡業中に付け人をぶん殴った大相撲の貴ノ岩(28)が7日、あっけなく引退した。
この日、師匠の千賀ノ浦親方(57=元小結隆三杉)とともに両国国技館を訪れ、協会の八角理事長(元横綱北勝海)に引退届を提出。芝田山広報部長(元横綱大乃国)によれば、理事長は再三にわたって「本当にそれでいいのか?」と確認したそうだが、本人の意志が固く、受理された。
「問題は今後です。旧貴乃花部屋時代から素行不良が問題視され、後輩イジメが常態化していたといわれる貴ノ岩に対し、角界では同情する声は皆無と言っていい。自身が被害者となった昨年10月の日馬富士による暴行事件で分かるように、同胞のモンゴル人力士の間でも完全に浮いていた。その暴行事件で日馬富士が引退し、結果的に英雄のクビを取ったと母国モンゴルでは貴ノ岩バッシングが巻き起こった。つまり、角界はもちろん、同胞の間にも母国にも居場所がない状態。貴ノ岩に救いの手が差し伸べられそうもないのです」(角界関係者)
元師匠の貴乃花は今回の暴力事件に関し、日刊スポーツの取材に「言語道断」と答えるなど怒り心頭。入門時から指導してきた貴乃花の責任も大きいが、この元師匠も協会を退職する前からとっくに貴ノ岩を見放していたというから、完全に八方ふさがりである。