50秒の電話で“暴力集団”押し付けられた千賀ノ浦親方の不運
今回の事件で、ある意味、最も割を食ったのは千賀ノ浦親方(57=元小結隆三杉)ではないか。
6日は殴られた方の貴大将とともに相撲協会へ。手を上げた貴ノ岩に関して「考えが甘い。残念だし情けない。協会からは厳しく監督するように(と言われた)」とコメントした。
先の11月場所で優勝力士の貴景勝(22)を輩出したお祝いムードもどこへやら。千賀ノ浦部屋にはこの日も朝から報道陣が大挙して押し寄せ、物々しい雰囲気に包まれた。
千賀ノ浦親方はそもそも、好きこのんで旧貴乃花部屋の力士たちを受け入れたわけではない。
協会を辞める貴乃花(46)から、弟子たちを預かってほしいという趣旨の連絡を受けたのは去る9月25日。退職会見当日の午後12時30分ごろだった。
「おまけに電話は、たった50秒で切れたっていうからね。貴乃花からはひと言、『弟子たちをお願いします』と言われただけだったそうだ。協会を退職することも、弟子のことも正式に聞いたのはそのときが初めて。あまりに突然の電話に仰天した千賀ノ浦は考える間もなく、とっさに『はい』と答えてしまったと聞いている」とは、ある親方だ。