ウッズ発言が発端 USGAのコース設定にトッププロから批判
USGAにとって最大の収入源であるテレビ放映権料を値上げするには、視聴率を高めなければいけない。そのためにプロから批判が出ても伝統的なコース設定を変更して、“演出”を手助けするしかないというわけだ。
テレビ中継でもっとも長く映し出されるシーンは、グリーン上、あるいはグリーン回りのプレーだ。それに対してティーショットは、パー3ホールを除いて一部の選手しか映らない。ゴルフファンはプロの飛距離に関心を寄せるが、深いラフを警戒してドライバーを手にしない選手が増えたため、視聴者にとって面白みに欠けるというデメリットもあった。
ようするにラフを少なくしてドライバーを振りやすくさせ、その代わりに高速グリーンで苦労する設定だ。ミケルソンが昨年、グリーン上で動いているボールを打ったのもUSGAに対する非難だったという指摘もある。今年の全米オープンもトッププロからコース設定に文句が続出している。
(ゴルフライター・吉川英三郎)