奥川か石川か…中日ドラ1指名に直結する“新聞拡販問題”
「どちらにするか、簡単に決められるものではありません」
さる中日OBがこう言うのは、中日が今秋ドラフトで誰を1位指名するか、という問題だ。
現時点で1位指名の最有力候補といわれているのは星稜の奥川恭伸(3年)。去る28日、石川大会で優勝し、4季連続の甲子園出場を決めた逸材に対し、かねて星稜OBの音スカウトを中心に密着マークを続けている。
「中日は昨年、岐阜県出身の根尾昂を4球団による1位指名競合の末に獲得した。ここ数年、ドラフトでは地元選手を中心に指名し、今年もその方針は変わらない。観客動員に直結する地元ファンの掘り起こしはもちろん、親会社である中日新聞社の販売エリアでもあるため、拡販戦略とも密接につながっているからです。奥川は石川県出身。北陸中日新聞(中日新聞北陸本社)を発行するエリアであり、愛知を中心とした中部地区と並ぶ重要拠点。喉から手が出るほど欲しい選手なのです」
中日では石川県出身の正遊撃手・京田陽太(25)が北陸中日新聞のイメージキャラクターに起用されており、いわば北陸の顔になっている。