虎幹部は“バース2世”と…ボアに早くも指摘される2つの欠陥
スポーツ紙にお決まりのフレーズが並んだ。
阪神が来季の新外国人選手として基本合意した前エンゼルスのジャスティン・ボア(31)。球団幹部が、甲子園の浜風をものともしないパワーと広角打法が自慢、と胸を張って紹介するや、メディアは「バースの再来」と相変わらずである。
ボアはメジャー通算92本塁打の左の大砲候補。マーリンズ時代の2017年に25本塁打、83打点をマークした実績はあるが、大谷翔平と一緒にプレーしたエンゼルスでの今季は52試合の出場で打率・172、8本塁打、26打点に終わった。
メジャーリーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏が言う。
「分かりやすい弱点が2つあります。まず、左投手を極端に苦手にしていること。今季の8本塁打もすべて右投手から打ったもので、メジャー6年間での通算打率は右投手に・260に対し、左投手には・217です。そのため、キャリアのほとんどが右打者との併用で使われてきました。もうひとつの弱点は変化球にもろさがあること。速球系の球を得意とする一方、例えば今季もスライダーを安打にした打席はひとつもなく、チェンジアップには打率・087、カーブには・150と弱点がハッキリしている。米国では右肩の開きが早いという打撃フォームの欠点を指摘されています」