カネの問題だけではない。五輪に参加してメダルを狙おうにも準備が十分にできない。ゴルフはコースとの戦いで、メジャー大会ではトッププロが事前に何度もコースを下見する。メダル獲得には直前の練習ラウンドだけでは心もとない。まして、会場の霞ケ関カンツリー倶楽部は多くのトッププロにとって初めてプレーするコース。全米オープン直後の6月22日時点の五輪ランキングで各国代表メンバー(男子)が決まるが、それから下見ラウンドでは間に合わない。ぶっつけ本番を強いられることになるのも、トッププロたちに来日を躊躇させる原因になっているようだ。
(ゴルフライター・吉川英三郎)