著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

「感染症との戦争」で愛国心を煽りたいトランプと大リーグ

公開日: 更新日:

 しかし、「テロとの戦争」が標榜された2001年の同時多発テロ後に人々の愛国心が高まりを見せ、公式戦が再開された後の大リーグの各球場では選手も観客も一体となって犠牲者を追悼した。今回も、公式戦の開幕の際には「9・11」の場合と同じく、球場には星条旗が掲げられ、国歌が高らかに歌われることだろう。

 2020年の遅い球春は「感染症との戦争」の勝利を示す格好の機会となるのである。

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