今のメジャー球団に日本人選手を取る体力がどれだけあるか
契約金の支払いも一括でなく分割になる。契約時から30日以内に10万ドル(約1080万円)、残りの金額の50%は来年の7月1日、残りは再来年の7月1日までに支払われる。
メジャーは試合数に応じて選手の年俸もカットされる。収入が激減するわけで、要するにカネがないのだ。
日本のプロ野球界では巨人の菅野(30)、ソフトバンクの千賀(27)、日本ハムの有原(27)、西川(28)、DeNAの山崎(27)、ヤクルトの山田哲(27)らのポスティングによるメジャー挑戦がウワサされている。
しかし、米国内のドラフト候補にかける金額までかなり抑えられているメジャー球団に、果たしてどれだけの“体力”があるだろうか。
例年なら7月2日に解禁される25歳未満の海外選手との契約も、今回のコロナ禍で来年1月15日に延期された。各球団ともドミニカなどの若手有望株につぎ込む契約金を年明けまでストックしておかなければならなくなった。
まして日本のプロ野球選手に関しては、故障も含めて現時点での細かい情報を集めることができない。開幕のメドも立っていないし、選手もほとんど動いていない。ネットや関係者の情報だけでは限界があるし、選手本人に直接、詳しい話を聞くわけにもいかないからだ。
そういった事情を考えれば、大金をつぎ込んで日本のプロ野球選手を獲得することは、あまりにリスクが大きいと言わざるを得ない。
(メジャーリーグ覆面スカウト)