全仏はクレーコート…錦織に懸念される心身のスタミナ不足
テニスの4大大会の第3弾、全仏オープンが27日に開幕する。毎年5月に行われる花のパリの風物詩も、新型ウイルス感染の影響でここまで日程がずれた。ハードコートの全米オープンが終わったのが9月13日。一転、クレーコートの大舞台という難題に加え、フランスでは再び感染が拡大している。それでも観客を入れてやる……大会の成否は来年の東京五輪の行方も左右する。
ローランギャロスは通算12回の優勝を誇るナダルの牙城だが、1月の全豪でメジャー通算17勝目を刻んだジョコビッチが勝てば、通算優勝回数でナダルにあと1、今回欠場のフェデラーに2。先の全米で念願のメジャー初Vを手にした27歳のドミニク・ティエムには一昨年、昨年の連続準優勝という実績がある……右肘の手術から1年ぶりに戻った錦織圭の現状が気になる。
8月半ばのW&Sオープン、全米のハードコート2大会を経てローマのマスターズ~全仏という青写真だったが、W&S直前に陽性が判明。体力のいるクレーコートからの復帰は大きな誤算だ。
パリの前に、オーストリアのキッツビューエル250に急きょエントリー、ローマの次にハンブルク500と渡ったが3大会で1勝3敗。内容が良くない。キッツビューエルは標高762メートルの高地を割り引いても21歳に逆転負け。その後、ローマでは世界249位の18歳、ハンブルクでも24歳と、いずれも新鋭との初対戦に敗れている。