広島4位・小林樹斗 両親は怒鳴らずに“叱る”が子育ての方針
夢のマイホームはリビングを含め4つの部屋を持ち、駐車場には2台の車を置いている。
庭では当時の小林の身長、180センチのハイノキという木を植えたほか、ホウレンソウを育て、収穫を楽しんでいるそうだ。
■元陸自の父、溶接できる母
英樹さんは、鉄工所・コバヤシメタル工業を経営している。鉄に加工を施し、主に各家庭の階段に設置する「アイアン手すり」をつくっているのだ。妻・由起子さん(39)も溶接などを手伝い、注文1件あたりに数日かけてアイアンを組み立てる。多くの家の階段を見て、課題を解決してきたからこそ「2階不要論」にたどり着いたのだろう。
中・高で柔道部に所属し、卒業後は陸上自衛隊に4年間籍を置いた英樹さん。足腰は並のお父さんよりも頑健だ。
「僕は就職氷河期の1期生なんです。世の中の景気が悪く、やりたいことも特にありませんでした。そんな時に家の近所のおじちゃんに勧誘され、自衛隊に入ることに。訓練は過酷なものもありましたよ。思い出すのは毎年夏場に行った富士山での演習です。30キロの装備と6キロの長い銃を持って、1週間ほど山ごもり。暑いし、自分は臭いし、1日2、3時間の仮眠しか取れませんでした。タイミングが悪く台風が直撃したこともあります。でも、自分の背丈くらいある草むらに入れば風が防げるんですよ。食事? ヘビですか?そんなグロテスクなことしませんよ(笑い)。それはもっと厳しい部隊です。普通に缶詰を食べていました。そんな生活もなかなか楽しくて、2年間の任期制自衛官として入隊したのを1度更新したので、計4年間の在籍です。その後は父が経営する鉄工所を手伝い、独立を経て、今ですね」(英樹さん)