箱根駅伝で沿道に繰り出して喝采するジジババの覚悟を見よ
理由は簡単。若いやつぁ「駅伝」に興味がないのだ。母校のために汗と涙が染み付いたタスキを一歩でも「ただ走って前へつなぐ」。そんなクソめんどくせえこと見てる場合じゃないのだ。
仲間の思いをどうにかここまで命がけでつないできたというのに、無情にも10秒届かず繰り上げスタートとなって、誰も待っていない中継地点に倒れ込んで泣き崩れる。そういうことに感動する脳みそを持ち合わせてないのだ。
「ただ走るだけ、ってナニそれ? 楽しい? さっぱシ分かんね~よ」
そうだろう、そうだろう。
しかし! 沿道のジジババは覚悟が違った。
母校の名誉のため、個を捨て、汗を滴らせ、タスキをつなぐだけのためにひたすら耐え、後ろから監督の怒声、罵声にビッシ~~ッと鞭打たれながら足が痙攣しようが、よろめこうが、シ~シ~ハ~ハ~、マスクせずに20キロ以上も大量の空気を吸い込んで、そん中にどれだけウイルス混ざらさってると思うんだ! とか、そんなことには目もくれず、倒れるまで走ろうとする、いまどき珍しい若えもんを「根性見せろ、男だろ!」と、あれだけよしてくれと言われてる中、沿道に繰り出してまで喝采するジジババの覚悟を見よ!
つまりね、「だいたい今の若いもんは根性なしだ。オレらの若い頃は違う」と怒っているジジババの鬱憤の晴らし場が箱根駅伝の沿道なのだ。感染リスクはマスクしてるからだいじょぶだよ~ダ? はっはバカめ、とマスクせずに家で酒を飲んで見ていたオレはあんたらと違って、根性なしです。