自分自身できちんと「発言できない」アスリートが多すぎる
「自分の未来予想図を描いたとき、どうしても一人ではできないことが出てきます。格闘技のキックやパンチひとつ取っても、正しい出し方を教えてもらう必要がある。周りの助けに支えられながらブランディングをしています。Jリーガーになったことで人脈は大いに広がった。今、応援してくれている一人が元俳優の小橋賢児君。『アビさんを使ってもっとネタ作りをしたい』と言ってくれてます(笑い)」
■ひ孫の世代が喜ぶ世の中
奇想天外な男が願うのは「ひ孫の代が喜ぶ世の中にすること」。格闘家挑戦も、その一環だ。
「100歳になる祖母がいるんですが、大正、昭和、平成の激動の時代を経て令和を生きているサバイバー。その孫である自分が、次の世代に良い形でバトンタッチしないといけない。金のために姑息な動きをする人が多い昨今、このままの日本ではダメだと思う。自分はモノにも金にもこだわりはないし、物質的な豊かさは、想像力やチャレンジ精神の邪魔になる。チャレンジャーは、まず捨てるところからがスタートなんです」
これからも独自の感覚や言葉、活動で発信を続ける構えだが、どうしてもゲンダイ読者に伝えたいことがあるという。
「ぜひ若い人たちに投資してください」 =つづく
(取材・構成=サッカージャーナリスト・元川悦子)