無気力試合で金メダル候補4組が失格処分…前代未聞の異常事態
すでに決勝T進出を決めていた強豪4組が揃ってミスを連発するはずがありません。当該試合をジャッジしたレフェリーはもちろん、会場にいた誰の目にも無気力試合は明らかでした。レフェリーは各組に対して何度も注意を与えたり失格処分を科すと警告し、スタンドからはブーイングが飛んだそうです。韓国、インドネシアペアの試合ではたまりかねたレフェリーがバドミントンの試合ではほとんど出されたことがない失格を宣告する「ブラックカード」をちらつかせたほどでした。
■「ブラックカード? えっ? どういうこと?」
試合を終えた私たちはすでに宿舎のホテルに戻っていました。英国のテレビ局はバドミントンを中継してなかったので、リアルタイムで無気力試合を観戦していたわけではなく、日本に帰国してからハイライト映像で初めて見ました。問題の4組が失格になったと聞かされたのは翌日、会場に到着してからでした。
これまでバドミントンでの無気力試合など聞いたこともなかったし、当然「ブラックカード」など見たこともありません。日本代表のスタッフから当該の4組が大会から追放されたと聞かされても、「え? どういうこと?」と事態をまるで把握できませんでした。
失格になった強豪4ペアに代わって1次リーグ敗退が決まっていた実力が劣るロシア、カナダ、豪州、南アフリカが繰り上がりとなりましたが、私たちにはかえって重圧となりました。(つづく)