フィギュア紀平梨花の北京五輪表彰台に暗雲…ロシア10代3人娘がテスト大会で見せた脅威の完成度
来年2月開幕の北京冬季五輪で表彰台独占を狙う女子フィギュアスケートのロシア勢が新プログラムを披露した。
国内のテスト大会(チェリャビンスク)が12日まで行われ、2019年のGPファイナルを席巻したアリョーナ・コストルナヤ(18)、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トルソワ(ともに17)の10代3人が注目を集めた。
今年3月の世界選手権3位でジャンプを得意とするトルソワは大技の精度を上げ、4種類の4回転ジャンプを5本挑み、全て着氷。テスト大会ながら、女子では難しいとされる構成をあっさりとクリアした。世界女王のシェルバコワはフリーの新プログラム「巨匠とマルガリータ」を披露し、「まだ試作段階」としながらも、持ち前の演技力の高さをアピール。GPファイナル女王コストルナヤは精度の高いトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど、安定したスケーティングを見せた。
今季のGPシリーズ開幕(アメリカ大会=10月22日~)を前に、女子のトップスケーター3人が、それぞれ持ち味を披露したのだ。
今季からオーサー氏に師事するが…
このロシア勢の対抗馬と目されるのが、全日本選手権連覇中の紀平梨花(19)だ。18年GPファイナルを制したこともある日本のエースは、これまでジャンプと表現力が課題とされてきた。北京で表彰台を狙う紀平にとってスケート技術も含めて、技の引き出しが豊富なロシア勢が立ちはだかるのは間違いない。
紀平は今季から五輪2大会連続金メダルの羽生結弦(26)ら多くのトップ選手を教え子に持つブライアン・オーサー氏の門を叩いた。カナダ人コーチの下ではスケーティングの向上を図るが、振付師などは従来通りのスタッフで臨むという。
新天地でレベルアップに努める紀平は、ロシア勢との差をどこまで埋められるか。