柔道男子100キロ級「金」団体混合「銀」ウルフアロン<2>「試合が何分続いてもいいと思ってました」
6歳から9年間、腕を磨いた春日柔道クラブの恩師である向井幹博氏は、「頭脳派」だと評する。
「自分の得意な柔道を相手に押し付けるのではなく、相手の苦手なことを狙う。そういう部分で頭を使っていると思う。センスがある選手はたくさんいるが、柔道はそれだけでは勝ち続けることは難しい。相手の裏の裏をかき続けるくらいでないと。その意味では頭もかなり使います。ただ、頭を使うといっても、それだけではどうにもならない部分もある。体力、技術の土台がないと、思い描く柔道ができない。その部分を走り込みなどで鍛えました」
五輪に臨むにあたり、試合の約3カ月前から、走り込みの特訓を始めた。(つづく)