西武1位・隅田知一郎が少年時代にグラウンドでぶっ倒れた意外な理由
「少年野球は変化球禁止ですが、当時から投球術を駆使していました。ボールを長く持ったり、直球を少し抜いて投げてみたり……。僕らが教えたわけじゃありません。おそらくテレビでプロの試合を見て覚えたのでしょうけど、吸収力は早かったですね。野球に関しては何事にも興味津々なんですよ」
最多4球団が競合した末に西武から指名挨拶を受けた際は、現在高校3年生の妹の大学の学費を「契約金で払う」と宣言した。
「受験もまだなのにねえ(笑い)。でも、以前から『自分がドラ1で行ければ学費は払うから』と言っていました。高卒でアルバイト的なことをするより、大学を出て資格を取った方がいい、と。ウチは親がかまってやれなかった分、子供たちの結束は強いんですよ」(悦子さん)
腹いっぱい食べて、家族のため、自分のためにプロでも結果を出したい。
▽隅田知一郎(すみだ・ちひろ) 1999年8月20日、長崎県大村市生まれ。地元の市立西大村中から波佐見高に進学。3年時に2017年夏の甲子園に出場。西日本工大では1年からベンチ入りし、大学通算10勝5敗、防御率1.76。今年の全日本大学選手権では上武大から14三振を奪うも、中日1位のブライト健太にソロを浴びて敗戦投手になった。176センチ、77キロ。左投げ左打ち。