五十幡・万波・吉田輝星…日ハム新庄監督が考える「若手タレント」に急浮上の面々
「チームに投手3人、野手4人のタレントをつくり上げていきたい」
日本ハムの新庄剛志監督(49)は、監督就任会見でこう言った。
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チームには主軸の近藤健介(28)や、いずれもリーグ3位の12勝(6敗)、防御率2.81をマークしたエース上沢直之(27)、1年目で10勝を挙げた伊藤大海(24)らタレントとして活躍が期待される選手が何人かいる。
残った“タレント枠”に食い込む若手有力候補のひとりは外野手の五十幡亮汰(23)だろう。
新庄監督は「ノーヒットで点を取る野球」を掲げている。6日に出演したテレビ番組でも、「4番で重視するのはスピード」「足の速い子にホームスチールさせるかも」と話すなど、足を使った野球を目指している。
五十幡は中学時代に全日本中学陸上選手権の100メートルと200メートルを制し、そこで東京五輪男子200メートル日本代表のサニブラウン(22)に勝った過去を持つ。今季はわずか27試合の出場ながら、チーム2位の9盗塁を決めた。「開幕4番」も十分にありうる。
秋季キャンプ視察で吉田輝星をベタ褒め
同じ外野手では万波中正(21)も面白い存在だ。今季49試合に出場、126打数25安打、打率.198、5本塁打も、天性のパンチ力がある上、率先して「新庄色」に染まろうとしている。先月上旬に行われた秋季キャンプの初日、新庄監督を直接「ビッグボス」と呼んだ唯一の選手でもあり、肝も太い。
投手では来季、高卒4年目を迎える吉田輝星(20)だろう。今季の一軍登板は1試合にとどまり、ファームでは19試合(15先発)に登板し6勝8敗、防御率4.45。シーズンを通してローテーションを守り、来季の飛躍が期待されている。
新庄監督は秋季キャンプで、この吉田を視察した際、「めっちゃ速くね? オレの現役の時、打てないわ。速っ!」とベタボメ。2018年夏の甲子園で秋田県立の農業高校から破竹の勢いで決勝まで進み、「金農旋風」を巻き起こしたように、“タレント”に不可欠な話題性もすでに備えている。
現時点では一軍半の3人だが、来季は一気にスターダムを駆け上がるか。