カーリング・新生「フォルティウス」にスポンサー2社 ミラノ五輪目指しながら選手は就活中
「選手の希望や未来が広がった」
そう話したのは、日本女子カーリングチーム「フォルティウス」の創設メンバーのひとり、船山弓枝(43)。30日、スポンサー契約報告会見を開き、デバイス再生事業「ニューズドテック」、電子部品や農業事業を展開する「加茂川啓明電機」の2社と契約したことを発表した。
昨年11月末に北海道銀行とのスポンサー契約が終了し、12月からはクラブチームとして再始動するも、スポンサーはゼロに。海外遠征やスタッフの数を減らす対応に追われた。スキップの吉村紗也香(30)は「12月から活動できるのか不安な時期はあったけど、今後もトップを目指していけるんだと安心した」と安堵の表情。スポンサーが決まったことで、以前コーチを務めていたコナー・ネゴヴァン氏と3月から再契約し、前途洋々の船出……とはいかないのが現実のようだ。
チームのトレーナーで代表を務める松井浩二氏はこう話す。
「選手はまだ就職活動中です。スポンサーさんに『もし雇用に理解のある方がいらっしゃいましたら』とお話はさせてもらうんですが、コロナもありますし、年間半年は海外遠征が続くので会社としては『何ができるのか』『本当に働けるのか』というところもあって……。アスリートとしてできることをそれぞれ探しているところ。(雇用も)前向きに検討していただいている企業さんはあります。みんな失業中なので、できるだけ早く決めたい。選手たちは自分たちの中で貯金を取り崩して生活している状況。なので、(スポンサー獲得の)営業は続けていきます。全国どこでもお待ちしております」
国際大会出場のために必要な活動資金は1シーズン約4000万~5000万円。苦境打破にはまだ時間がかかりそうだ。