大関は3日やったらやめられない? 優勝争い圏外でも楽々と番付維持できる居心地の良さ
極端な話、大関は地位を維持するだけなら、年間最低24勝で事足りる。カド番制度があるため、全敗と8勝を交互に繰り返すだけで陥落を阻止できるからだ。さらに陥落しても、直後の場所で2ケタ以上勝てば大関に復帰できる特例もある。
これが他の番付ならそうはいかない。三役以下の場合、年間24勝では幕内にすら残れない。横綱なら進退問題だ。
大関は給料も高い。月給300万円の横綱には及ばないが、月に250万円。年にすれば2800万円だ。引退後は横綱同様、退職金とは別の特別功労金もある。さらに親方株がなくとも、現役時代の四股名で3年間は協会に残れる。
大関になるには「三役で3場所33勝」と条件はあるものの、居心地の良さは折り紙付きだ。歴代最多のカド番14回の千代大海(現九重親方)、同2位13回の魁皇(現浅香山親方)は10年以上大関を張った。
今や土俵上の不労所得者と化している大関。たまには地位にふさわしい姿を見せてほしいものだが……。